【家紋・丸に三階菱】シンプルながら奥深い!小笠原氏の「三階菱」

2021年7月18日 アイキャッチ 未分類
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さて、本ブログ最初のネタはプロフ画像にも使っているこの家紋の話。

丸に三階菱

へいちゃん家の家紋「丸に三階菱」です。

とはいえ、私は自分のルーツにはあまり興味がありませんし(今のところ)、読者のみなさまもつまらないでしょうから、単純に家紋に関するうんちく話でございます。お気楽にどうぞ。

「丸に三階菱」とは

三階菱とは、菱紋の一種です。
菱紋はその名の通り菱形を組み合わせて作られた紋ですね。

有名なのはこれでしょうか。

武田菱

ご存知、武田氏の家紋・武田菱、ですね。

他には、こんなのとか…。

三菱マーク スリーダイヤ

言わずと知れた三菱グループの標章・三菱マーク(スリーダイヤ)。これも菱紋に由来しているそうです。

三菱マーク - 三菱グループサイト
https://www.mitsubishi.com/ja/profile/group/mark/

菱紋は単純な図形で出来ているので、古くから存在し、また、そのバリエーションも数多くあります。

三階菱は大小の菱形を3つ重ねて作った紋ですが、よく似ている「松皮菱」「重ね三階菱」という家紋もあります。上のリンク先の記事にある岩崎家の家紋も「重ね三階菱」ですね。

他にも、菱の中に別の文様が入っているものや塗りの部分が反転しているものなど様々な形のものがあります。シンプルな分、それぞれの奥深さも感じられて面白いですね。

余談ですが、uniマークの文房具で有名な「三菱鉛筆」という会社があります。
この会社も「三菱」の名と「三菱マーク(スリーダイヤ)」を使用していますが、実は三菱グループとは無関係の企業だということはご存知でしょうか。

三菱鉛筆のあゆみ - 三菱鉛筆株式会社
https://www.mpuni.co.jp/company/history.html

お恥ずかしながら、私は今回始めて知った事実…。だって三菱鉛筆だって超一流企業だし…。グループ内って思うじゃないですか。(三菱鉛筆様、ごめんなさい…。)

しかしこれ、かつてはかのGHQさえも勘違いしていたのです。

戦後行われた財閥解体において、GHQは財閥企業が現在の商号・商標を使用することを禁止する命令を出しますが、三菱鉛筆もこれに巻き込まれて商標の使用を禁止されそうになってしまうのです。三菱財閥とは関係ないのにひどい。
当時の経営陣の再三の反論で誤解は解けたようですが、完全にとばっちりですね。

また、熊本県に本社のある乳製品メーカー「弘乳舎」「三菱サイダー」という商品も、「三菱」の名称と「三菱マーク(スリーダイヤ)」を用いています。

この三菱サイダーは残念ながら2017年5月に生産終了してしまいましたが、販売当時は公式HPに「三菱の商標とスリーダイヤモンドのロゴマークは大正8年に商標登録された古い商品です。大企業・三菱グループとは関係ありません」と説明があったようです。(※大正8年=1919年)

「三菱鉛筆」も「三菱サイダー」も苦労されていますね…。とはいえ、三菱グループとしても商標登録が遅くなったのは今となっては残念なことでしょうし…。
こういったことも、元々シンプルな形をしている菱形だからこそ起こることなのでしょう。面白いですね。勉強になりました。

三階菱を家紋として使用している主な氏族には、甲斐源氏の庶流・小笠原氏があります。

小笠原氏といえば、武家の有職故実に通じた名門中の名門。
源平の時代から明治維新まで、武士の歴史とともに生きた名門の名にふさわしい一族です。
家紋ネタのついでに話題にするにはボリュームのありすぎる一族ですので、解説はまたの機会に。すみません。

まとめ

  • 三階菱は大小の菱形を3つ重ねて作った紋
  • 「松皮菱」や「重ね三階菱」という家紋もある
  • 三階菱を家紋として使用している主な氏族は、小笠原氏

シンプルな形の菱紋を組み合わせた「三階菱」は、バリエーション豊富な家紋。様々な一族で使われている身近な家紋といえますね。

今年もお盆が近づいてきました。お墓参りなどした際には家紋にちょっと注目してみるのもよいのではないでしょうか。

コメント

  1. 小笠原伸幸 より:

    信州・本家の者です。
    恥ずかしい話ですがウチの歴史はイマイチ分からないのでご解説を楽しみにしております。